「出羽三山信仰の祖霊供養的側面−宗教法人・大和教団による出羽三山登拝を事例として−」『白山人類学』第9号、2006.03.21、pp.144-161
修験の山としてのイメージが定着した感のある出羽三山(羽黒山・月山・湯殿山)であるが、実際には、この地方ひいては日本国内全体においてそれなりに一般的に見られると言って良い、「山をシンボルないしセンターとする祖霊供養」の盛んな場所でもある。本稿では出羽三山信仰のそうした側面について、三山信仰がその起点の一つになっている仙台市を本拠地とする宗教法人・大和(たいわ)教団にスポットをあて、同教団が毎夏行なっている三山登拝行の中で行なわれる祖霊供養を中心に、記述・分析を行なった。